【メンター紹介】藪野雄大先生に質問してみました!(One Health メンター制度)
2025年7月3日
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- 本事業の支援の一つにメンター制度があります。
- メンター担当の先生方は、研究者のしあわせなキャリアを応援する『しあキャリ応援隊』です。
- 研究者の皆さんにこの制度を身近に感じ、気軽に利用していただくため、『しあキャリ応援隊』の先生方に質問をしてみました。
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- 【メンター紹介 Vol.15】
藪野 雄大先生
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日本医科大学 多摩永山病院 形成外科 部長
- プロフィール
- Research map:
https://researchmap.jp/yyabuno
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- メンター制度での対応分野は「部下・学生の指導・育成」
部下や学生指導が好きですね。
学生のとき、患者さんにも学生にもコメディカルにも優しく、何より医師としてこうあるべきと思える素晴らしい先生に出会いました。そんな体験をみんなにしてもらえるとは思わないけれど、だれか一人でもそういうふうに感じる人がいたら、この上なくうれしいなと思って指導をしています。 学生が実習で回ってきたときに、限られた一週間で「形成外科っておもしろいんだ」と感じてもらえるように試行錯誤しながらやっています。外来見学も手術でも、医者としての姿勢を見せたいと思います。自分が学生だったらこういう実習を受けたいなということを大事に、どんな説明をすれば伝わるのかを真剣に考えて、学生さんに教える内容も年々ブラッシュアップさせています。部下や学生のことをぞんざいに扱ったなという瞬間や、何のためにもならなかったと思うことがないようにしています。また、必ずどこか足りなかったことはないかと振り返り、フォローや穴埋めをするようにしています。
- 教えることで自分を育む
他人への接し方や感情をコントロールするというのは、人と接することで育むものだと考えています。学生や研修医、部下たちと接することで自分を育んで、レベルアップを図っています。
イライラしたところで何にもいいことないですよね。部下くらいになってくると、「こらっ!」って怒ったりすることもありますけど、年に1回くらい(笑)。 - 形成外科医として
- もともと形成外科になりたい気持ちが強かったわけではありません。ですが、所属していた演劇部の顧問の百束先生(当時の形成外科教授)に「お前は絶対形成外科が向いてる」と言われたり、「美」を扱う形成外科の先生の講義を聞いてもともと関心のあった美術との関連を感じたり、例えば皮弁など自分の考えや感性で比較的自由にできる手術があることに気づいたりと、いろいろなきっかけがあって形成外科に入りました。
その後チームで診る褥瘡を知りました。医師だけが治療するのではなく看護師さん、栄養士さんなどほかの職種の人も一緒に知恵を寄せ合ってのチーム医療、これがとても面白い。派遣先の病院で「勉強会をしてほしい」と言われ、勉強して自分が理解したことを、わかりやすく伝えるということをしていたら、いつのまにか褥瘡が好きになって、今の専門(難治性創傷)に繋がっています。形成外科というのは、傷を治す専門家がいなかった時代、傷を治すことを突き詰めるのにいろいろな科が集まってできたのが始まりで、何でも屋さんのような役割があります。役割が細分化する中、もう一度原点に帰って「みんながやりたがらないことをやる」っていうのを知らしめたいと思っていて、部下には「よそからの依頼はいやな顔せず受けるようにしてくれ」と教えています。まぁ嫌な顔はされますが、それで嫌になるような雰囲気作りはしてないので、先生が言うならやるか、という雰囲気でだましています(笑)。
多摩永山病院で
付属病院をはじめ、山形、奄美大島、千葉北総病院など様々な場所で仕事をしてきました。多摩永山病院で形成外科を始めるためにここへ来たのが2016年です。間もなく10年になります。
いつも考えているのは患者さんが相談しやすくなるようにということです。傷だったり病気に寄り添って、向き合うようにしています。縫った傷も抜糸したら「はい終わり」ではなく、どんな傷になっていくかを一緒に見せてくださいと伝えています。
治療が終わるときには、形成外科がどういうものかを必ず話すようにしています。「こういう時、形成外科に聞くといいですよ」「ほかに気になることがあれば相談してください」と伝えることで、自分のことだけでなく、ご家族のことも相談してくれるようになります。相談されて困ることは何もないですから、いくらでも相談してほしいです。 - 若い人へのメッセージ
- こんな感じなので僕は相談されることが好きです。相談されるってその人が解決できないから相談されるわけじゃないですか。この人なら解決できるかもって思われてるわけだから、期待には応えたいです。ちょっと燃えちゃいますね。
- 更新日:2025年9月19日
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「教授の先生との相談で敷居が高く感じたが、研究の話など雑談をしてくださり、リラックスすることができた。」
「一期一会の出会いの楽しさも醍醐味ではないか。」
「身近にダイバーシティ事業やしあわせキャリア支援センターを頼りにできることを感じた。」
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- メンター制度での対応分野は「部下・学生の指導・育成」
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