【メンター紹介】メンターに質問してみました!(One Health メンター制度)
2024年4月22日
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- 本事業の支援の一つにメンター制度があります。
- メンター担当の先生方は、研究者のしあわせなキャリアを応援する『しあキャリ応援隊』です。
- 研究者の皆さんにこの制度を身近に感じ、気軽に利用していただくため、『しあキャリ応援隊』の先生方に質問をしてみました。
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- 【メンター紹介 Vol.11】
- 荻田あづさ先生
- 日本医科大学
武蔵小杉病院
皮膚科 - 教授(教育担当)
- プロフィール
- 1996年 早稲田大学 社会科学部 卒業
- 2002年 北里大学 医学部 卒業後 日本医科大学 皮膚科に入局
- 2024年 日本医科大学武蔵小杉病院 皮膚科 教授(教育担当)
- 学生時代の話・進路を決めた理由
- 最初の大学ではゼミで管理会計学を学びました。医師以外なら、税理士かアウトドア雑誌勤務を希望しておりました。
- 元々アウトドア大好きで、毎夏、沖縄の座間味島のキャンプ場で過ごし、山や雪中キャンプにも出かけました。中学までガールスカウトをやり、大学ではボーイスカウトローバー隊に所属しカブスカウトのリーダーや奉仕活動、教会活動、神戸淡路大震災の避難所支援にも参加しました。
- 転機は早くも大学1年の5月にやってきました。重度知的障害のあるダウン症の弟が亡くなったことです。知的障害のため検査や診断が進まず、診断がついたのは亡くなる1週間前で、近年では珍しいアメーバー赤痢でした。障害がなければ救えたのではという思い、何もできなかった自分への後悔が消えず、障害のある方やご家族に寄り添える医師になりたいという気持ちで医学部を目指しました。
- 医学部時代は水泳部に所属し夏は鴨川に合宿、東医体も出場しました。皮膚科を選んだ理由ですが、画像での記憶が得意だったこと、小児皮膚やアレルギー疾患に興味があったためです。専門は皮膚科一般、皮膚病理診断、小児皮膚、皮膚アレルギー疾患です。
- ライフイベントとの付き合い方、学んだこと
- 私が大学を辞めるか悩んだライフイベントは3つあります。
- ①39歳で長男出産した。
- ②2020年乳癌を発見しコロナ禍に手術+化学療法を施行した。
- ③実母の認知症(要介護2)で介護中。
- ① 1年間育休を取得しました。育休中子供の成長に向き合えたことは本当にありがたかったです。復帰予定1週間前に区の保育園に落選し途方に暮れておりましたが、幸い息子は武蔵小杉病院すくすく保育園の第1期生として入園させていただきました。私の復帰は病院に保育園が併設されたことで実現しました。病児はフローレンスに頼んでおりました。
- ②乳房のしこりが気になっていたので、2020年2月武蔵小杉病院乳腺外科に受診し診断と手術を受け、腫瘍内科で化学療法をしていただきました。化学療法中はコロナ感染症の拡大もあり休職を考えました。その頃、私は皮膚科の難病患者さんを数名担当しておりました。患者さんの治療が軌道に乗っていなかったこともあり、医局員の先生に助けてもらいながら細々と皮膚科勤務を続けました。化学療法中、私のウィッグ姿に違和感を感じた患者さんが私の体調を心配してくださり、逆に私が患者さんに励まされることが何度かありました。このライフイベントを乗り越えられたのは、武蔵小杉病院のスタッフに支えらえれ、また患者さんから励まされたことです。今もなお、私の体調を心配してくださる患者さんが多く、患者さんのお気持ちが本当に有難いと日々診療しながら感謝しております。
- ③認知症の母は数年前まで車を運転しておりました。免許返納を拒否する母は、とうとう自損事故を起こしました。ぶつけたことを忘れている母に危機感を感じ、私は仕方なく実印を持ち出し、無断で破損した車を売りました。運転やめてから母の認知症は加速しました。今は1分間の記憶です。施設入所は本人の拒否が強く、今は週2回の訪問看護、月1回の訪問診療、週1回の介護士さんで母の生活は維持できております。やはり早めに介護申請したことが助かっております。
女性・若手研究者へのメッセージ
お力添えできることがあれば、是非ご相談ください。
更新日:2024年4月19日
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- 「教授の先生との相談で敷居が高く感じたが、研究の話など雑談をしてくださり、リラックスすることができた。」
- 「一期一会の出会いの楽しさも醍醐味ではないか。」
- 「身近にダイバーシティ事業やしあわせキャリア支援センターを頼りにできることを感じた。」
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